発達障害の部下の対応方法

発達障害のある部下への対応について、
「傷つけてはいけない」
「注意するとハラスメントになるのではないか」
と悩む上司は少なくありません。
その結果、何も言えなくなり、現場が疲弊するケースを、産業医として何度も見てきました。
しかし結論から言えば、
注意してはいけないのではなく、注意の仕方を間違えてはいけないのです。
適切に注意することが求められます。
本記事では、現役精神科医・産業医の立場から、休職を繰り返す社員への対応について、人事・管理職・経営者向けに実務的に解説します。
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なぜ「注意していはいけない」と思われがちなのか
発達障害の特性を理解しないままコミュニケーションが起こると、
・本人に悪意がないミスが「怠慢」と誤解される
・指摘が感情的になりトラブルへ発展する
・周囲が我慢し続け燃え尽きる
こうした悪循環が生じます。そのため、上司側が 注意の方法に“戦略”を持つこと が重要になります。
発達障害のある部下への注意の基本原則3選

①抽象的な言葉を避け、行動レベルで伝える
✗「もっとしっかりして」
◯「この資料は○日までにA4で20部準備してください」
②感情ではなく“事実“を淡々と伝える
✗「いい加減にしてよ」
◯「会議開始が10時ですが、今日は10時15分に到着していました」
③“改善できる方法“を一緒に作る
行動が変わらなければ、注意だけしても意味がありません。
例)
・忘れ物が多い → チェックリストを作る
・期日遅れ → 日程を細かく分割し、小さな締切を設定
・指示を覚えられない → 必ず文字で残すルール
といったように、抽象的な言葉を避け、具体的に伝えることが必要になってきます。
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注意は「本人の人生」にもメリットになる

意外かもしれませんが、多くの当事者はこう語ります。
「怒られるのは嫌だが、言われないまま評価を落とす方がもっと怖い」
注意は“本人を傷つける行為”ではなく、
成長と自立を支援するためのフィードバック です。
発達障害があっても、正しい環境と関わり方があれば
力を発揮できるケースは多くあります。
産業医として伝えたいこと

職場の困りごとは、個人の努力だけでは解決しません。
上司・同僚・本人・産業医・会社の制度、すべてが関わります。
もし今、
- 注意できず困っている
- 実はもう限界寸前だ
- 周囲の不満がたまっている
- 本人も苦しそうに見える
そのような場合、早い段階で相談する方が解決がスムーズです。
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まとめ

「注意しないこと」が優しさではありません。
正しい方法で注意することこそが、
本人を守り、周囲と会社全体を守ることにつながります。
発達障害の方へ注意してはいけないと思われがちですが、注意の方法を間違えなければしてもよいと考えます。
注意の仕方が適切ではないと、揉め事に発展しがちですので的確に行う必要があると思います。
この記事の執筆者
Dr.Y(精神科医・産業医)
国立大学医学部を卒業後、都内の基幹病院で初期研修を修了。
その後は首都圏の急性期精神科病院に勤務し、統合失調症、双極性障害、
うつ病、依存症、認知症など幅広い症例を担当。
併せて複数企業の選任産業医として、復職支援、メンタルヘルス不調者対応、
労務トラブル予防、組織改善などの支援を行っている。
※専門的知見に基づき執筆しており、内容の正確性とプライバシー保護に配慮しています。
企業のメンタルヘルス対応で、判断に迷ったら
本記事は一般的な考え方をまとめたものです。 休職・復職対応、産業医面談、職場配慮の判断は、 企業の状況や従業員の状態によって異なります。
社内だけで判断が難しい場合は、 精神科専門の産業医に相談することで、 リスクを抑えた対応が可能になるケースもあります。
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