復職前面談の議事録|記載すべき内容と作成時のポイント

復職前面談を実施した後は、面談内容を議事録として残しておくことが重要です。議事録は単なる記録ではなく、復職判断の根拠や就業上の配慮を関係者で共有し、復職後の支援へつなげるための大切な資料になります。また、担当者が変更した場合でも経過を把握しやすくなり、継続した支援を行うことができます。本記事では、復職前面談の議事録に記載すべき内容や作成時のポイントについて解説します。
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議事録を作成する目的

復職前面談の議事録は、面談内容を正確に記録し、復職判断の経緯を明確にするために作成します。また、人事担当者、管理職、産業医など関係者が必要な情報を共有することで、復職後の支援を統一した方針で進めることができます。
基本情報を記録する
面談日時、参加者、面談場所、対象社員の所属部署などの基本情報を最初に記載します。後から確認した際にも、いつ誰が面談を実施したのかが分かるようにしておくことが重要です。
現在の体調を記録する
本人から確認した睡眠状況、食欲、気分の安定、服薬状況、通院状況などを客観的に記録します。主観的な評価ではなく、本人が話した内容を中心にまとめることが大切です。
生活リズムについて記録する

勤務時間に合わせた生活が送れているか、毎日決まった時間に起床・就寝できているか、日中の活動状況なども重要な確認項目です。勤務継続能力を判断する資料になります。
通勤状況を記録する
通勤練習の有無や、通勤時間、公共交通機関の利用状況、通勤時の負担などを記録します。実際に毎日通勤できる状態かどうかは、復職判断において重要な情報となります。
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仕事内容への不安を記録する

本人が復職後に不安を感じている業務や人間関係、勤務時間などについて整理します。不安の内容を把握することで、必要な就業上の配慮を検討しやすくなります。
就業上の配慮を記録する
短時間勤務、残業制限、業務量の調整、配置転換など、面談で話し合った配慮事項は具体的に記載します。「必要に応じて配慮する」といった曖昧な表現ではなく、可能な範囲で具体的な内容を残すことが重要です。
産業医の意見を記録する

産業医面談を実施した場合は、就業可能性や配慮事項、今後のフォローについての意見を記録します。主治医の診断書とは異なる視点での評価も、復職判断の重要な資料となります。
今後の予定を整理する
復職予定日、次回面談の日程、産業医面談の予定、フォロー面談の実施時期なども議事録へ記載しておきます。復職後の支援計画が明確になり、関係者間で共通認識を持つことができます。
事実と意見を分けて記録する

議事録では、「本人が話した内容」と「担当者の意見」を区別して記録することが大切です。推測や主観を記載すると、後から誤解を招く可能性があります。客観的な事実を中心にまとめることを心掛けましょう。
個人情報の管理に注意する
議事録には健康情報が含まれるため、閲覧できる担当者を限定し、適切に保管する必要があります。病名などを必要以上に共有するのではなく、就業上必要となる情報を中心に管理することが重要です。
これまでの産業医経験を踏まえて

これまで産業医として多くの復職支援に携わってきましたが、議事録を丁寧に作成している企業ほど、復職後の支援がスムーズに進んでいる印象があります。面談時に確認した生活リズムや通勤状況、本人の不安、就業上の配慮が具体的に記録されていることで、人事担当者や管理職が同じ方向性で支援を行いやすくなります。一方で、記録が簡略化されている企業では、「何を確認したのか」「どのような配慮を決めたのか」が分からなくなり、担当者変更時に支援が途切れてしまう場面も経験しました。議事録は単なる記録ではなく、本人が安心して働き続けるための支援計画書として活用することが重要だと感じています。
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よくある質問(Q&A)

Q. 議事録は必ず作成しなければなりませんか?
法令上の一律の義務ではありませんが、復職判断の経緯を残し、適切な支援を行うためにも作成することをおすすめします。
Q. 病名まで記録する必要はありますか?
病名よりも、就業上必要となる配慮や勤務上の注意点を中心に記録することが一般的です。
Q. 本人にも議事録を見せた方がよいですか?
必要に応じて内容を共有することで、認識の違いを防ぎやすくなります。
Q. 議事録は誰が保管しますか?
通常は人事部門が適切に保管し、必要な範囲で産業医や管理職と情報共有します。
まとめ

復職前面談の議事録は、復職判断の経緯を整理し、就業上の配慮や復職後の支援を継続するための重要な資料です。体調や生活リズム、通勤状況、本人の不安、産業医の意見などを客観的に記録し、関係者が共通認識を持ちながら復職支援を進めることが、安心できる職場復帰につながります。
この記事の執筆者
Dr.Y(精神科医・産業医)
国立大学医学部を卒業後、都内の基幹病院で初期研修を修了。
その後、首都圏の急性期精神科病院に勤務し、
統合失調症、双極性障害、うつ病、依存症、認知症など
幅広い精神疾患の診療に従事。
現在は複数企業の選任産業医として、
復職支援、メンタルヘルス不調者対応、労務トラブル予防、
組織改善支援を行っている。
※本記事は精神科医・産業医としての専門的知見に基づき執筆しています。 個人が特定されないよう配慮し、プライバシー保護を最優先としています。
企業のメンタルヘルス対応で、判断に迷ったら
本記事は一般的な考え方をまとめたものです。 休職・復職対応、産業医面談、職場配慮の判断は、 企業の状況や従業員の状態によって異なります。
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