復職前面談のNG質問とは?企業が避けるべき質問

復職前面談で避けるべき質問や適切な面談をイメージした画像
復職前面談では、本人を責める質問ではなく、安心して話せる環境づくりが重要です。

復職前面談は、社員が安心して職場へ戻るための重要な機会です。しかし、質問の内容や伝え方によっては、本人へ大きな心理的負担を与えたり、企業との信頼関係を損ねたりすることがあります。復職前面談では、体調や勤務能力を確認することは大切ですが、本人を責めるような質問や、必要以上に病状へ踏み込む質問は避けなければなりません。本記事では、復職前面談で避けるべきNG質問と、適切な質問の考え方について解説します。

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「どうして休職したのですか?」と責めるように聞く

仕事や職場対応について考え悩むビジネスパーソンのイメージ画像
判断に迷う場面こそ、冷静な視点と専門的な助言が求められます

休職理由を詰問するような聞き方は避けるべきです。本人にとって休職は大きな出来事であり、責められていると感じることで信頼関係が損なわれる可能性があります。必要な情報は、本人が話せる範囲で丁寧に確認する姿勢が重要です。

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「もう完全に治っていますか?」と断定を求める

職場の課題やメンタルヘルスの気づきを象徴する電球のイメージ画像
職場での「気づき」や判断の重要性を象徴するイメージ

精神疾患や慢性疾患では、「完全に治った」と言い切ることが難しい場合があります。重要なのは病気が完全に治癒したかではなく、現在の状態で安全に勤務を継続できるかどうかを確認することです。

病名を詳しく聞き出そうとする

病名や治療内容を必要以上に確認することは避けましょう。企業が確認すべきなのは、就業上どのような配慮が必要かという点です。本人のプライバシーに十分配慮することが求められます。

「本当に働けますか?」と疑うような質問

産業医が社員の話を丁寧に聞き、面談を行っている様子
早めに相談することで、問題は大きくなりません。

本人の回復を疑うような表現は、不信感につながります。勤務可能な状態かどうかは、主治医の診断書や産業医の意見も参考にしながら客観的に確認することが重要です。

「休職中は何をしていましたか?」と細かく聞く

療養中の過ごし方を必要以上に聞き出すことは避けましょう。生活リズムや通院状況など、復職判断に必要な内容を確認することは重要ですが、私生活まで詳しく確認する必要はありません。

復職を急がせるような質問

産業医や人事担当者が就業判断のために書類を確認・記入している様子
就業判断や配置転換では、記録と手順の整理が重要です。

「来週から働けますよね」「早く戻れますか」といった質問は、本人へプレッシャーを与える可能性があります。十分な回復を待ちながら、本人と相談して復職時期を決めることが大切です。

他の社員と比較する発言

「他の人はもっと早く復職しました」「同じ病気でも働いている人がいます」といった比較は適切ではありません。回復状況には個人差があるため、一人ひとりの状態に応じて判断する必要があります。

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否定的な表現を使う

産業医が解説する管理職がやってはいけないメンタル不調対応
メンタル不調対応では「良かれと思った行動」が逆効果になるケースがあります。

「また休職しないですよね」「今回は大丈夫ですよね」といった言葉は、本人へ大きなプレッシャーを与えます。不安を確認する場合も、安心して話せる雰囲気を作ることが重要です。

一方的に質問を続ける

質問ばかりが続く面談では、本人も緊張し、本音を話しにくくなります。質問だけで終わらせず、「何か心配なことはありますか」と自由に話せる時間を設けることも大切です。

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就業上の配慮を確認しない

判断に悩み頭を抱える企業担当者と人事担当者のイメージ
対応で判断に迷い、頭を抱える企業担当者。対応ルールがないとトラブルにつながることもあります。

体調ばかりを確認して終わるのではなく、「どのような配慮があると安心して働けますか」と質問し、具体的な支援内容を一緒に考えることが重要です。

本人を評価するような面談にしない

復職前面談は面接や試験ではありません。本人を評価したり合否を決めたりする場ではなく、安全に働き続けられる環境を一緒に考える場であることを意識する必要があります。

これまでの産業医経験を踏まえて

青空と緑豊かな木々が広がる自然風景。働く人の健康や職場環境、メンタルヘルスをイメージした画像。
働く人が安心して力を発揮できる職場づくりには、心身の健康と良好な職場環境が大切です。

これまで産業医として多くの復職前面談に同席してきましたが、面談がうまく進む企業ほど、本人が安心して話せる雰囲気づくりを大切にしていました。一方で、休職理由を責めるような質問や、「本当に働けるのですか」といった疑うような発言があった場合には、本人が萎縮してしまい、本当に困っていることを話せなくなる場面も経験しています。復職前面談で大切なのは、質問の数ではなく、本人が安心して相談できる関係を築くことです。その結果として必要な情報が共有され、復職後の適切な支援にもつながると感じています。

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まとめ

職場における思いやりや配慮、メンタルヘルス支援を象徴するハートのイメージ画像
従業員への配慮や支援の姿勢が、職場の安心感につながります

復職前面談では、責めるような質問や病名を必要以上に聞き出す質問、復職を急がせる発言などは避ける必要があります。本人が安心して話せる環境を整え、勤務継続に必要な情報や就業上の配慮を確認することが、円滑な職場復帰と再休職の予防につながります。

この記事の執筆者

Dr.Y(精神科医・産業医)

国立大学医学部を卒業後、都内の基幹病院で初期研修を修了。 その後、首都圏の急性期精神科病院に勤務し、 統合失調症、双極性障害、うつ病、依存症、認知症など 幅広い精神疾患の診療に従事。
現在は複数企業の選任産業医として、 復職支援、メンタルヘルス不調者対応、労務トラブル予防、 組織改善支援を行っている。

※本記事は精神科医・産業医としての専門的知見に基づき執筆しています。 個人が特定されないよう配慮し、プライバシー保護を最優先としています。

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本記事は一般的な考え方をまとめたものです。 休職・復職対応、産業医面談、職場配慮の判断は、 企業の状況や従業員の状態によって異なります。

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